リンパ腫とは血液のがんで、体のさまざまな部位で発生します。
特に、犬や猫ではよく見られる腫瘍の1つです。
完治(体の中から全ての癌細胞を無くすこと)は困難ですが、化学療法を中心とした治療を行い、生活の質を向上を目指します。
これは盲腸に発生したリンパ腫です。食欲の低下と頻繁な嘔吐があるということで来院されました。腫瘍が大きく、消化管の中を食事が通ることが出来ない状態でした。一般的には、リンパ腫の場合、化学療法が選択されますが、このケースでは空腸―盲腸―結腸を切除し、その後化学療法を開始しました。
腎臓に発生したリンパ腫です。左は治療前の腎臓です。特に△部分に異常を認めます。
化学療法開始後は右のような正常に近い形態になり、腎臓の血液検査の値も大幅に改善してくれました。