ほとんどの骨折は手術が必要ですが、中には手術せずに治癒が見込める場合があります。折れ方、年齢、部位など総合的に考えて、手術の必要性を考えます。

左前足を挙げたワンちゃんが来院されました。前足の橈骨と尺骨という骨が折れていますが、別の方向で撮影したものでも大きなズレがありませんでした。

このワンちゃんの場合、ギプス固定による治療を選択しました。
下の写真は骨折から一ヶ月後のものです。
骨折部位は完全に治っているだけではなく、太くなっているのがお分かりでしょうか?
安易に選択できる治療方法ではありませんが、このように治療した場合は骨折前よりも骨が強固になっています。小型犬の場合は、様々な要因のためにプレート手術後に再骨折することがあると言われていますが、このように治っているとその心配はまずありません。
治療は無事完了し、元気に走り回っています。